Envol
小野州一没後25年「アトリエに残されたエスキース」
Envol アンヴォル
(Asahikawa)
■ ADDRESS
旭川市旭岡2丁目13 - 8北の嵐山 梅鳳堂
■ DATE
5/3 (Sat) - 5/11 (Sun)
※ 本展終了後, 札幌の弊社ギャラリーにて只今開催しております
■ TIME
AM11:00 - PM5:00
■ CLOSE
火曜 (Tuesday)
■ TEL
0166 - 54 - 3868
平成𝟪年, ギャルリ・アンヴォルにて
オープニング展「小野州一・倉本聰 装丁原画展」を
開催させて頂いた
昨年, 富良野のアトリエを整理するとのこと
数か所の引き出しの中には作家のエスキースが溢れていた
作家が好んだニースやパリの街角が
あの独自のスピード線で描かれている
そこに, あの親しみある声と笑顔があった
"小野さんとの時間" 倉本聰
小野さんの家と僕の家の間には, 丸太を組んだ小橋を渡る一本の小道が通じており
僕はひさかに "小野の細道" と呼んでいた。
その道を通って僕らはしばしば往き来した。
しばしばというか時折というか。
僕らは互いの自由な時間を邪魔しないようにという暗黙の作法を有していたから
それ程ひんぱんに逢っていたわけではない。
しかし森の中のキツネやリスを見るように
互いの姿は連日見かけており, 時に谷ごしに目が逢うと
「生きてますかァ」
「生きてるよォ」
「元気ですかァ」
「もう歳だァ」
などと, 他愛ないあいさつを大声で交わしたものだ。
小野さんはとことん陽の人だった。
そしてその描く画も陽だった。
絵画というものに無知である僕にも, 小野さんの内にある明るさは判った。
その小野さんに僕は時々とんちんかんな質問をぶつけた。
するとその都度哄笑と共に粋な答えがはね返ってきた。
曰く-
「どうして画家ってものは, 一寸見ただけでそのフォルムを正確につかんじゃうんですか」
「どうして作家ってもンは, 一寸逢っただけで人の心情をつかむんだ」
「人の絵を描きたいンです。でも顔がどうしても描けないンです」
「じゃあ顔んとこは描かなきゃあいい」
「遺作展小野州一」図録 (吉井画廊) より抜粋
■ CONTACT
baihodo1943@gmail.com